なかなか遠出もままならぬご時世。
旅好きのワタシにとって辛い日々が続いているのですが、それでも広い岩手県!隠れた見所もたくさんあります。
実は今、岩手日報に旅のコラムを掲載させていただいておりまして、そのネタ探しにと、せっせと県内旅をしております。
その中から何ヵ所かをご紹介します。
①北限の民窯・小久慈焼の窯元を訪ねて
「あまちゃん」で一躍有名になった久慈。海女もそうですが、もひとつ北限のものがあるのです。それは小久慈焼!江戸時代から続いている窯元としては北限とのこと。
その素朴な色合いと質感に魅力を感じていましたが、盛岡ですら手に入りにくいのが実情。
ならば、窯元を訪ねてみようと思い、情報を集めてみたら、陶芸体験も出来るとのことで、そちらもトライすることにしたのです。
当日はシャレじゃないけど9時に起床。
盛岡駅発10:15のJRバス「白樺号」(←名前も好き)に乗り、一路久慈へ
着くや否や有名店でラーメンをかっこんで、きゃわゆい黄色の路線バスで窯元へ。
作るのはマグカップ。
代表の下嶽智美(しもだけさとみ)さんの丁寧な指導のもと、なんとか形にしました。
とはいっても、取っ手を付ける作業から先はお任せ。
帰りのバスを待つ間に(←なんかの歌みたい)、小久慈焼の器を使っている「NANAMARUNI(702)COFFEE」というカフェがあるとのことで寄りましたが、とても良いお店でした。久慈…ハマりそう。
完成したカップはコチラ!
② 山田の海・海・海
三陸海岸には青い海と白い砂浜なんてないと思っていたら、それは間違いでした。
海の十和田湖と呼ばれ、湾口が小さいことでとても穏やかな山田湾。ゆえに、牡蠣の養殖が盛んなことでも知られています。
しかし、その山田湾にぽっかり浮かぶ大島(通称オランダ島)のことはあまり知られていません。寛永年間にブレルケンス号というオランダの船が停泊したことからそう呼ばれているそうです。
たまたまネットでその存在を知ると、出てくる出てくる!エメラルドの海が。
震災後しばらく渡ることが出来なかったそうですが、船着き場も復旧し、渡れるようになったとのこと。
しかし、コロナ禍ゆえ、昨年は山田町民に限定されており、今年もダメかな?と諦めていたところ、なんと山田町からわざわざワタシのお店に来てくださるお客様が船を出してくださることに!
ジャジャーーーン!!
ここが岩手の海だなんて…期待以上でした。
漉磯(すくいそ)海岸のダイナミックな眺めも素晴らしいものでした。
町民の命を守る巨大防波堤も見学。楽しく美味しく学びもいっぱい。行っていがった山田町。
③花巻の隠れた名所「昭和の学校」に行ってきやんしたぁ!
廃校になった小学校を再活用して、ところ狭しとレトロな品々を並べた私設資料館。
館長、いや校長先生もいらっしゃったので、開校秘話も伺うことが出来ました。
いやはや、これがお一人で集めたものだなんて信じられません!
学校の周囲も、このように散策路として整備されています。こちらも校長先生の手仕事によるものです。
校内のみならず、こちらも是非訪ねていただきたいですね。
大沢温泉と山の神温泉の中間に位置し、それぞれ徒歩圏内。
で、放課後は山の神温泉の「なごみの湯」へ。広い露天はトロ味のあるぬるめの湯で、ゆ~っくり入っていられました。
④陸前高田「建築めぐりスタンプラリー」
かの津波の後、 まだ瓦礫の荒野だった高田も、巨大ベルトコンベアでかさ上げの真っ最中だった高田も見てきたワタシ。
あれから10年経った高田の街を訪ねたところ、デザイン性の高い建物がいくつも出来ており、それを巡るスタンプラリーが開催されていました。
生まれ育った街ではないものの、このようにアーティスティックに生まれ変わった高田の街を見て感慨無量。
皆様も是非、生まれ変わった陸前高田の街歩きを楽しんでみてください。
まちの縁側(アムウェイハウス)
ほんまるの家
気仙大工左官伝承館
神戸から分灯された伝承館の庭園にある「希望の灯り」
高田松原津波復興祈念公園
遠くに今年やっと再開された海水浴場が見える
④まちや世田米駅
大船渡方面に向かうバスの中からその風景を眺め、心惹かれていた住田町。
先日乗車したところ、「次は世田米駅前」とのアナウンス。
「あれ?住田町に鉄道駅あったかな?」と不思議に思い窓の外をみると「まちや世田米駅」という古民家をリノベーションした何やらオシャレな施設が!
大船渡からの帰りは友人が盛岡まで送ってくれるとのことで、ならば!とリクエスト。
蕎麦や団子くらい食えるだろうと思っていたら、「kerasse」(ケラッセ)なる、すんばらしいレストランがあるじゃない!
美味しそーなメニューがズラリ…え?サラダもスープも、お漬物に天ぷらも取っていいの?更にドリンクバーまで付いて、お値段は驚愕の1000円ポッキリ(税込)!
今はコロナにより閉鎖しているとのことですが、レストラン奥の和室は宿泊可とのこと。
こりゃ再訪しなくちゃ!
⑤涼を求めに「滝観洞」(ろうかんどう)へ!
その名は知っていたけれど、行ったことはなかった住田町の滝観洞に避暑。
アクセスの悪いところかと思いきや、釜石線の上有住駅の目の前!
ほぉ、大理石の鍾乳洞なのね。さらに、映画「八ッ墓村」のロケ地だったとは知らなんだ。
1100円を払い、ヘルメットを借りていざ入洞!
しかし、似合いませんね。
無駄にデカいワタクシ(180cm)は、腰を曲げながら、何度も頭を打ち、更には四つん這いにならなければ通れない箇所もいくつか。
安易な気持ちで入るべからず!
ノッポさん(オオタニサーンは無理かも)、おデブさん、腰や膝がお悪い方はおやめになったほうが無難。
それでもトライしたい方は、滑りにくい靴を履くことは勿論、手荷物は持たずに両手フリーでどうぞ。防水ヤッケや長靴も借りられるようなのですが、コロナ対策で今はヘルメットのみとのことでした。
貫通しておらず折り返し型。すれ違うときは立ち止まって道を譲るなど配慮が必要。
往復の所要時間は1時間はみたほうがよろしいかと。
しかーし!最終地点の天井の裂け目から地底湖に落ちる滝(落差29m)は圧巻!
近くの「白蓮洞」(びゃくれんどう)は震災後入洞不可とのこと。
いかがでしたか?
広ぉ~い岩手!さて、次はどこへ行こっかな?