旅の思い出①

ワタシは一人旅が大好き。
客商売をしていると、すべてがお客様優先になります。ワタシは根っからのサービスマン、それ自体は何らストレスも感じないのですが、いざ休日となれば話は別。
この辺りで一人の時間を持たないとなぁ・・・と、スケジュール帖を眺めては、一人旅を計画します。今年の秋~初冬はとても良い旅先に巡り合うことが出来ました。さて、思い出にる三つの旅をご紹介いたしましょう。

まずは10月に訪ねた「タイマグラ」!

縁があるとはこういうことなのでしょう。たしか去年の夏に友人の車で気仙地方を旅した帰りに「今日は遠野から北に走ってみよう」ということになり、その途中「ここを曲がるとタイマグラなんだよ」と友人。「タイマグラ?」なんて素敵な響き・・・。旧川井村(現宮古市)の山奥にあるその集落は昭和63年にやっと電気が通ったという秘境で、タイマグラとは“森へ続く道”なる意味のアイヌ語なのだとか。そこにフィールドノートという民宿(山小屋?)があり、宿主はワタシの第二の故郷大阪からの移住者だというから、気になってしょうがないじゃないの(笑)。

それから暫くして、テレビをほとんど見ないワタシがなんとなくテレビを点けると、早池峰神楽が紹介されていました。これも一度はこの目で見てみたいと思っていたもの。ある若者が「シテ」の修行を積み、本番を迎えるまでのドキュメンタリーだったのですが、なんとフィールドノートさんの御子息と判明!

更に月日が経って、東京の友人が盛岡燈門に来店し、いつしか話題はタイマグラに。フィールドノートさんに何度か泊ったそうなのです。そこに、初来店の男性がフラッと現れたのですが、なんとタイマグラにお詳しい方で・・・。

「これは、お山が呼んでるな」

と、いよいよ宿を予約。女将と息子さんが、JR山田線の陸中川井駅まで車で迎えに来てくださったのですが、息子さんはテレビに出ていたその方ということもありましたが、女将もまた初めて会った気がしなかったのです。

“心尽くし”とはこういうことだなと、しみじみ感じました。

なにやら途轍もなく美しく、崇高なものに触れた・・・そんなひとときでした。

薪で沸かすお風呂と用を足したら土をかけるおトイレ

そして、猫がいれば完璧だ…と思っていたら

 

いた!!(笑)